マルファン症候群で評判の良い心臓外科に長年通院していた父方の祖母のお葬式が終わり翌日から遺品整理の手伝いをしていました。
祖母の家に行くと毎日使っていた布団はそのままで、まるでまた帰ってくる。また帰ってきたかったと言うような風景でした。
遺品整理をしていると、仏壇物が多くありずっと拝んできたことが分かるようにお経の本が使い古した物になっていました。
仏様にずっと拝んでいた光景は幼い頃から見ていたので叔母らしい物でした。
引き出しの中には叔母の若かりし頃だった写真から友人に貰った葉書、お手紙が全て保管されていました。
年数も経っているのにも関わらずきれいな状態で残っており叔母の人情が滲み出ておりその優しさを肌で感じた瞬間でした。
何よりも大切に保管されていたのは息子の学生時代の絵日記や作文、娘から貰った鞄や財布でした。
要らないものは処分する性格だった叔母でしたが自分の子供から貰った物や思い出はちゃんと残しておいてありました。
遊びに行った際には特に昔の話などすることはなかった叔母ですが自分の思い出は自分の中にそして形として残してあったことにとても心打たれました。